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代表理事挨拶 2025
ごあいさつ
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、このたび日本クラシック音楽コンクールは、本年度で35周年を迎えることができました。これもひとえに、先生方や音楽学習者の皆様をはじめ、多くの方々の長年にわたるご支援、ご理解、ご協力の賜物と心より感謝申し上げます。
これまで私どもは、『日本クラシック音楽コンクール』一筋に、権威主義、政治色を極力排除するため、スポンサーを設けず、自力運営を堅実に続けてまいりました。近年では、当コンクール入賞者の皆様が国内外で目覚ましいご活躍をされたり、各メディアで脚光を浴びたりする姿を多く目にするようになり、私どもの地道な努力がようやく実を結び始めたことを実感し、大変嬉しく思っております。
昨今、類似名称のコンクールや、安易な考えで開催方法を模倣し、明確な目的・目標・信念のない無責任な商業主義的コンクールが、雨後の筍のごとく乱立しておりますことは、非常に遺憾に思っております。先生方におかれましては、他のコンクールとお間違えのないよう、くれぐれもご注意いただきたく、あえて苦言を呈させていただきます。
当コンクールは、発足当初から個性豊かで創造性あふれる芸術家の育成を願い、当時の常識であった課題曲制を廃し、自由曲制を日本で初めて導入しました。また、一回の演奏に集中力と表現力を最大限に発揮できるよう、録音環境や公平性に懸念のある動画審査は一切行わず、ホールでの生演奏にこだわりをもって運営を続けています。
審査におきましては、出場者同士の比較による失望感や敗北感を無くすため、パーセンテージによる選考は行わず、演奏が次の選考に進むべき水準に達しているか、全国大会では演奏が入賞順位に相当するか否かを厳正に審査しています。また、透明性を徹底するため審査員長制度を設けず、出場者には当日のうちに点数を公開しております。
当コンクールでは、入賞者の皆様による『クラコン記念オーケストラ』を結成し、演奏会を開催しております。また、演奏会への出演は無料で、チケットノルマは一切ございません。さらに、上位入賞者の皆様には、小学生であっても早期にオーケストラとの共演機会をご提供しております。入賞者の皆様には、審査員やオーケストラ団員、スタッフとしてご活躍いただく機会もご用意しており、末永くお付き合いさせていただければと願っております。
これらは、当コンクールの他とは一線を画す大きな特徴でございます。
35周年を迎え、これまで以上に音楽文化の発展に貢献できるよう、コンクール運営に邁進してまいります。本年も変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
一般社団法人 日本クラシック音楽協会 代表理事 安藤 裕